▼お薦めの参考書・入門書▼ここでは、物理学や科学史/科学哲学に関連する、おすすめの参考書・入門書をご紹介します。 (各分野の専門書は、「物理学科でのカリキュラム」および「分野別の紹介」をご参照ください。
◆高校生から読める入門書・参考書・アインシュタインや相対性理論に興味をもって物理学を専攻する人も多いだろう。そうした人に、おすすめしたいのは、岩波文庫から出版されている『相対性理論』。これはアインシュタイン本人が1905年に書いた論文の翻訳であり、今日では「特殊相対性理論」と呼ばれている(原著の表題は「動いている物体における電気力学Zur elektrodynamik bewegter Koerper」)。 ローレンツ変換の公式自体は、アインシュタインより先に、ローレンツが導出していたが、アインシュタインが画期的だったのは、この論文の最初で「同時刻の定義」を行い、「相対性原理」という「原理」をたてたことにある。後半部分は、大学の学部2~3年次に習うマクスウェル方程式の知識を必要とするが、前半部は、中学生レベルの数学と、普通の日常語で書かれているため、高校生でも読める内容となっている。 Amazon
楽天
・上と同様にアインシュタイン本人が書いた本としてお薦めな「相対性理論」の入門書は『特殊および一般相対性理論について』。これは、一般の読者向けに、アインシュタイン自身が相対性理論について解説した著作。特殊相対論は比較的簡単な数式だけで済むが、一般相対論は、テンソル理論を使った重力理論など、難解な数式が使われるが、この本では、そうした数式を使わずに、相対論の本質が解説されている。 Amazon
・ノーベル物理学賞を受賞した日本人物理学者、朝永振一郎の著作『物理学とは何だろうか』。上巻はケプラー、ガリレオ、ニュートンら、近代の物理学から始まり、熱力学・技術革命・エントロピーまで、物理学の歴史(物理学史)を跡づけている。下巻は、ドルトンらの近代原子論の成立に始まり、熱・分子運動論、マクスウェルらの統計力学について跡づけたあと、科学と文明について著者の見解が論じられている。科学史の入門書にもなる。 Amazon
・物理学史/科学史の入門書としては、以下もある。 Amazon
|
中古価格 |
中古価格 |
・量子論を築き上げた奇才の物理学者ハイゼンベルクの『部分と全体』。コペンハーゲン解釈と呼ばれる今日の量子論の基礎は、哲学・思想の影響を受けて形成された。
Amazon
中古価格 |
・ニュートンの著作『自然哲学の数学的諸原理』。今日、ニュートン力学と呼ばれる物理学の基礎はこの著作で築かれた。
Amazon
世界の名著〈31〉ニュートン (1979年) (中公バックス)
中古価格
¥2,900から
(2011/12/24 00:47時点)
・マッハの『マッハ力学史』。「相対性原理」をたてたアインシュタインは、近代の経験主義の哲学者ヒュームと、科学は感覚所与にもとづくと唱えたマッハから影響を受けたとされる。
Amazon
マッハ力学史〈上〉―古典力学の発展と批判 (ちくま学芸文庫) 中古価格 |
◆科学哲学入門書
・戸田山和久 『科学哲学の冒険』。対話形式で書かれた、科学哲学の入門書。平易でわかりやすい。
Amazon
科学哲学の冒険―サイエンスの目的と方法をさぐる (NHKブックス) 中古価格 |
・小林道夫 『科学哲学』。やや歴史的な観点を取り入れながら、教科書的に書かれた参考書。
Amazon
中古価格 |
・内井惣七 『科学哲学入門』。入門と書いてあるが、やや専門的なので、初級者は上記2つを読んでから挑戦するとよい。
Amazon
科学哲学入門―科学の方法・科学の目的 (Sekaishiso seminar) 中古価格 |